夫婦のレクリエーション

私の両親が子供の時代、共産党は政治教育に
たいへん力を入れておりました。
「毛沢東語録」は必須科目になっていて、
学校の生徒全員で朗読するのが毎朝の日課。
朗読するだけならマシなのですが、暗記も
しなければならなかったのでたいへんです。

(父の村では毎朝と毎晩の2回、その日の
計画と成果を「毛主席にご報告(=毛沢東の
写真の前で朗読)」しないといけない規則が
あったとのこと。完全に個人崇拝というか
神格化してましたね~)

そういった少年時代を過ごしている両親が
「最も記憶している文」といえばやっぱり
毛沢東語録になっちゃうわけです。

とくに父のほうは貧農の出身だったため、
『共産党の軍隊に入ったことで農村戸籍から
都会戸籍に変わることができ、そのおかげで
重労働の割に貧しいまま終えるハズの人生を
給料も高く社会保障も充実した国有企業の
従業員になれ、豊かな運命を与えて貰えた』
という思いがあります。そういった事情から
父は今でも中共には非常に感謝していて、
若い頃によく勉強した毛沢東語録にも特別な
思いがあるようです。

軍人の時代だけでなく、地方へ就職してからも
共産党に関する知識の勉強にたいへん熱心で、
党内の勉強会にも積極的に出席し、真っ当な
党員を自負していました。

一方、母のほうは「暗記もの」を軽視してる
ところがあり、数学や物理には強いものの
歴史や国語などはやや苦手なようでした。
毛沢東語録についても、少女時代に触れた
ものという点でとくに反発もないけれど、
父と比べると力の注ぎかたは少ないようです。
「文系はやや弱め」というエピソードとして
異なる2つの漢詩を(誤って)くっつけた
意味不明な詩を口走るなどもしばしばで、
父に笑われたりすることも。

負けず嫌いな性格の母ですので、よく父との
クイズ合戦に興じて(?)いました。子供心に
「オトナのくせにくだらない突っ張り合いを
するんだな~」と、思ったことを今でも
覚えております。

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“夫婦のレクリエーション” への4件の返信

  1. 独特のクイズ大会(?)ですね笑笑

    日本だと考えにくい情景ですが、強いて言うなら法学部出身の夫婦が判例を言い争うようなものでしょうか。

    毛沢東語録って以前NHKのドラマ「大地の子」でちらっと出て来たような記憶がありますが、かなり根付いてるんですね。
    日本だと戦前の教育勅語みたいな感覚なんでしょうか?

    • あー、あすちるべさんのその喩え、なんかしっくりする感じです。母のほうはとくに毛沢東に心酔していたというほどでもないですけれど、夫婦二人の若い頃・青春時代の「話題」ですから対決に熱中できるのかもしれません。
      現代の子は毛沢東語録なんて知らないぐらいの勢いですが、両親の学位時代には世を席巻していた社会現象とも言えるかも。教育勅語とは共通点もあるかもしれません。たとえば「偉い人が言ったもの」として尊重された点とか。違う部分はとしては、色んな場面での発言の「抜粋」をたくさんあつめた小冊子みたいな点。抽象的な言葉が多い点も教育勅語とは異なります。書かれている内容はなるほどな発言も多くありますが、無意味な発言・でたらめな発言も満載という印象で、真っ当な道徳観だけをコンパクトにまとめた教育勅語とはずいぶん違った感じですね~。

  2. これは可愛くて面白い!w
    世代の差を感じますね
    絵がとくかく可愛いですw
    お父さんとお母さんもとても可愛いです
    にゃーんwww

    話の「オチ」も秀逸ですww

    • お褒めいただきありがとうございます!ウチの両親の対決の題材は、子供の私から見るとだいたい世代間ギャップを感じるものばかりですw
      見てて面白いからいいけど。

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